3人の掛け合いが面白すぎた結果、前編・後編で総計15000字オーバーという、出し惜しみのない大ボリュームで掲載。普通ならば割愛となりかねないのだが、そこはROOTSらしさを求めFLOWの貴重な話の数々を、余すことなくお届けする。前編に続いて後編も、まさに流れに身を任せるかのような“FLOW”対談になった。ただ随所に散らばる言葉は、フットボール愛の賜物だろう。ROOTSでしか、この3人でしか語れない数々のエピソードをご覧あれ。
text by Kohei KIKUCHI
photo by Yoshinobu HONDA
菊池 2003年にFLOWがインディーズからのし上がっていくわけですが、当時はKEIGOさんが大学からサッカーを始めていて、逆にTAKEさんはサッカーからは離れていたという面白い構図ですね。
KEIGO ただ2005年くらいのミュージシャンズカップに出てからはパッタリやらなくなっていましたね。
TAKE KEIGOくんはね。
菊池 TAKEさんはやっていたんですか?
TAKE 自主練を欠かさなかったですね。常にボールをイメージして歩いてました。走る時も、晴れの日も雨の日も。
KEIGO やかましいわ!
菊池 ははは(笑)。それで調べたところ、「FLOW FC」として音蹴杯に初出場したのが2010年で、その時は準々決勝でPK負けしてベスト8だったようです。
KEIGO そうだそうだ!
TAKE 初出場なのに意外と勝てたんだよね。
菊池 その時のFLOW FCは誰がいたんですか?
TAKE FLOW FCですから、もうメンバー全員参加! いわちゃん(IWASAKI)もKOHSHIもごっちゃん(GOT’S)も参加しましたよ。
菊池 実はごっちゃんさんだけはまだお会いしたことがないんです。
TAKE ちょっと太陽の光を苦手としていてね。
KEIGO やめろやめろ!
菊池 意外とインドアな方なんですか(笑)?
KEIGO でもごっちゃんはサッカー部だったんでしょ。
TAKE そう、サッカー部。だから最初は結構蹴っていたんだけどね。それでいわちゃんがGKね。
菊池 そうなんですね。それで僕がFLOW FCに入れてもらったのが2011年でした。森山直太朗さん率いる「巌窟王」に負けてベスト8でしたね。
TAKE 打ち上げもしたね。懐かしいな。
KEIGO その後は2012年に「チーム・アミューズ」で出てほとんど負けたんだよね。2年連続で決勝トーナメントに行けていたからショックだった。
TAKE そういう意味ではビックリしたよね。
菊池 2012年は本当に勝てなかったんですよね。僕はこの年、大会のレギュレーションの理由から出場できなかったので、翌年の出場に向けて「羽根木ブラザーズ」というバンドを結成したんです。
TAKE 出た、康平くんの音楽との出会い(笑)。高いギターまで買ったんだよね。
菊池 結果、ギターは諦めボーカルに回るも、声がよく通るようにと高いマイクまで買って、スタジオにも無駄に毎晩のように入って……。
TAKE 入ってたんだ(笑)。
菊池 自分の仕事が22時くらいに終わって、24時集合で明け方までやって寝ないで会社に行くという生活を毎週のようにしていた時期がありました……。
TAKE そうなんだ! 全然実になってない(笑)。
菊池 当時は、「音楽の世界は甘くない」とか言われたけど……そもそもサラリーマンですからね(笑)。
TAKE ようやってたな(笑)。
菊池 その甲斐もあってか、2013年には「危険なカオリ」で音蹴杯に出場できました! それでチーム・アミューズとはベスト16で当たったんですけど、KEIGOさん、TAKEさんは不参加でしたよね。
TAKE その年は武道館でライブ中だったから、両チームのメンバーからメールをもらってましたね。
KEIGO そして2014年はまさかの全敗!
TAKE そうそう、イベンターのチームに下位トーナメント1回戦で負けたんだ。そこから俺は全国のイベンターを信じてない(笑)。
菊池 ははは。ただそこから、2015年は過去最多40チームが出場する中で見事にベスト4! 何が起きたんですか?
KEIGO これは奇跡だね。
TAKE スーパーアリーナの奇跡ですね。
菊池 でも練習の賜物ですかね。音蹴杯へ向けた始動はいつもより早くて、昨年の夏くらいから定期的に練習していましたよね。
KEIGO 全敗があまりにも悔しすぎて、やるからには勝とうよということで。
TAKE そうそう。全敗で終えた大会後に監督と俺ら3人でミーティングしましたから。水炊きを食べながら。最後はもう雑炊にしましたけど。
KEIGO 締めの話はいいんだよ!
TAKE 鶏のダシが良くてね。
KEIGO 掘り下げなくていいんだよ! 確かに美味しかったけど(笑)。それで、普段からちゃんと蹴ろうって話になったんだよね。
TAKE その時に監督は、翌年の音蹴杯に向けた資料を作って持ってきてくれたんだよ、「練習して来年は勝とう!」って。でもそのミーティング後の4カ月くらいは何も活動しなかった(笑)。
菊池 始動は4月か5月頃、ビルの屋上にあるフットサルコートでやった時ですかね?
TAKE そうだそうだ。そこで初めてソナーポケットのeyeronくんと会った。
KEIGO 俺もそうだ! そこからみんなとつながったんだよね。
TAKE そう考えると、eyeronくんと出会ってまだ1年ちょっとしか経ってないんだ。やたらと会っている気がするよね。
菊池 今は音蹴杯が終わってから何度も蹴っていますからね。フットサルだけじゃなくてサッカーもやっているし。
KEIGO そういう環境があるのが嬉しいよね。
TAKE そういう仲間と出会えたのがよかったよね。
KEIGO こういう業界にいると午前中に蹴れるしね。
TAKE やっぱりサッカーとかフットサルって個人プレーじゃないから。
KEIGO 急になんだよ(笑)。
TAKE チームの仲間がいてこそだし、助け合いでありお互いのアシストっていうかね。そこがフットボールの面白さなんじゃないのかな(動きまくる)。
KEIGO コレ、動画じゃねえよ(笑)。そのニュアンスは伝わらない から。
TAKE まあでも、そもそも個人種目が苦手なんだよ。
菊池 アメフトもチームプレーですもんね。
TAKE そうそう。チームプレーしかやったことがないし、ある意味でバンドもチームプレーだから。自分一人で何かをするというのは好きじゃないというか得意じゃない。周りのみんなに助けてもらって最後にゴールするっていうのが好き(笑)。
KEIGO 最後は決めたいんだ(笑)。
菊池 話は変わりますが、初めて会った時からTAKEさんはシュートを打つ時に「ファイヤー!」って言ってますよね。いつからファイヤーしてるんですか(笑)?
TAKE おー! “狂犬”ならではの切り口で来た。それは誰も知らないネタですよ!
KEIGO 一緒にプレーしてないと分からないよね。でもあのさりげなく言っているやつ、格好悪いよね……。
TAKE いや、「ファイヤー!」って言って打つと気合いが入るというか、ボールに魂が乗るんだよね。
KEIGO 乗るんだ(笑)。
TAKE でも自分でも言ってることに気が付いてなかったんだよね。
菊池 2010年くらいからTAKEさんにはファイヤーのイメージがあります。
KEIGO ファイヤーのイメージ(笑)。
TAKE それに気付いた相手DFがずっと爆笑してたこともあったね。「今日はファイヤーしないんですか?」って言われたり。
KEIGO バカにされてるじゃん!
菊池 でも、2人は本当にすごいなと思いますよ。ジムでトレーニングをしていますし、走れない姿を見たことがないんです。絶対に疲れたって言わないですよね。体力もすごいし明るいし、僕にとっては太陽のような存在です。
TAKE それは先輩が頑張ってるんで。
KEIGO 急に先輩とか言うなよ。思ってもねえのに(笑)。
TAKE 先輩に負けないように……。
菊池 毎日やってるんですか?
TAKE 去年は目標を持ってやってたからね。
KEIGO 去年は、「平成26年はFLOWの年」ということで26個の公約を掲げて1年で達成していく企画をしていたんですけど、それとは別に個人公約もあって、それが「パーフェクトボディ計画」だったから、知り合いのトレーナーにメニューを作ってもらってましたよ。筋トレ、筋トレ、ランニング、1日休んでまた筋トレ、筋トレ、ランニングって具合に。
菊池 もはやアスリートですね。
KEIGO 強度は軽いものから始めて1年間の計画でやっていて、今でもその体をキープするメニューをもらってます。それに、サッカーやフットサルも体を動かしているってことになりますからね。
菊池 サッカーも負荷が高いですよね。
KEIGO そう考えるとコンスタントに体は動かせてるかな。
菊池 すごい走れますもんね。蹴り仲間はみんな、「FLOWの2人はすごい走れるよね。なんであんなに走れるんだろう」って言ってますよ。
KEIGO そう思ってもらえてるなら嬉しいね。
TAKE でも、「あれ、音楽をやっている人たちですよね?」って感じかも(笑)。
菊池 もはや走れすぎるから、サッカーが主戦場の人だと思っている人がいるかもしれないですよ(笑)。TAKEさんとKEIGOさんのトレーナーは一緒の方でしたよね?
TAKE そうそう。2011年から始めてもう4年は経つかな。でも最近は美味しい食べ物に釣られて怠惰な生活をしてたら少し太っちゃって(笑)。今はマネージャーからも「痩せろ」って言われてますよ。「顔がぽっちゃりしすぎていて写真を選べない。TAKEが写っている写真はどれもNGばかりだ」って(笑)。
KEIGO それは怖い言葉だね(苦笑)。
TAKE だから夜のお菓子は止めました。晩酌しながらのドリトスはね。
菊池 相当なエネルギーを運動で消費しているのに、それ以上に食べちゃってるんですね。
KEIGO いや、トレーナーの人が言ってたけどTAKEはビールのせいだって。
TAKE 毎日2リットルは飲むんだよね。KIRINの淡麗グリーンラベルね。なんせ糖質70パーセントオフだからね! というかビールはもはや水ないしはガソリンですよ。ビールを飲むことによって走れるわけです。
菊池 それはドイツ人の発想ですね!
TAKE プレースタイルは南米なんですが、体はドイツ人っぽい(笑)。
菊池 そういえば今年は5月15日の大阪ライブを皮切りに世界8カ国19公演という壮大なワールドツアーが始まりますよね。
KEIGO 今年はすごいですよ。他にも台湾、アメリカ、ペルー、アルゼンチン、チリ、カナダに行きますから。
TAKE 南米スタイルの土地はすべて回って、全チームを倒していきたいね(笑)。
KEIGO いや、ボコボコにされるだろ(笑)。
菊池 昨年はブラジル、アメリカ(ダラス)、シンガポールに行かれてますよね。お客さんの反応は日本と比べてどうなんですか?
KEIGO アニメのフェスで行かせてもらってるんですけど、ブラジルはとにかくすごいと思いました。国民性なのかもしれないですけど熱狂的なんですよ。
TAKE やっぱりロングボール一発勝負が多いですね(笑)。
KEIGO 確かに客席は長かったけど。
TAKE アメリカはつないでくる。
KEIGO どういうことなんだよ(笑)。
菊池 音楽の話ですよね(笑)? ただこのワールドツアーはまるでサッカー遠征みたいですね。
KEIGO アニメは全世界で人気があって、南米でもペルーなどブラジル以外にもFLOWのことを知ってくれている方が多いみたいなんです。
菊池 僕もボリビアに行っていた時に路上で日本のアニメのフィギュアが売られていたのを見たことがあります。
KEIGO やっぱりそうなんだね。
菊池 ニセモノっぽかったですけど。
KEIGO ははは(笑)。
TAKE でも、ライブでアメリカもヨーロッパもアジアも行きましたがすごく南米がフィットしましたね。
菊池 ラテンのノリが合ったんですかね。
TAKE 何か不思議なんですけどフィットしたんですよ。
菊池 ヨーロッパも行っているんですね。
TAKE パリだけですね。地下鉄でKEIGOくんが財布を盗まれた記憶しかない(笑)。
菊池 それは災難でしたね(笑)。でもこれだけ世界中でライブをしているアーティストはあまりいないですよね?
KEIGO 南米はなかなかいないよね。気軽には行けないから。
菊池 南米でも聞いてくれる人がたくさんいるのはすごいです。まさに音楽に国境はないというか。
KEIGO ホントに嬉しいよね。
菊池 そういえば、海外でのフットサルデビューはまだなんでしたっけ?
TAKE まだしてないんだよね。ブラジルのレシフェっていう地域に行った時には砂浜にコートが何面も連なっていて、地元の人たちはみんな早朝から夜中までずっとボールを蹴ってたよね。
KEIGO ユニホームは着てるのに裸足だったり、スパイクを履いてる人もいたり。
TAKE そうそう。まさに老若男女、子どもからお年寄りまでプレーしていたよね。逆にサンパウロでは道端で卓球をしていたりして、「あれ? サッカーじゃないの」って思ったけど。
KEIGO 都会だったよね。サンパウロでも道端でサッカーをしている地域があるみたいだけど、あんまり治安がよくないらしくて。
菊池 海外でフットサルが できたら面白いですね。
TAKE 今回は1カ月くらい南米にいるのでボールは持って行きますよ。
菊池 いいですね! FLOWもついにブラジルで国際マッチが実現しそうですね。
TAKE 俺らは国際Bマッチくらいで(笑)。
菊池 海外の選手はガツガツとシュートを打ってきたり、積極的に仕掛けてくるので気を付けてくださいね。
TAKE ブラジルで見た時は確かにそんな印象でしたね。ある意味でそれが本当のフットボールなのかなって。日本人はちょっときれいなゴールを狙いすぎるところがあるんですよ。
KEIGO サッカーは国民性が出るよね。
TAKE 向こうではゴールを奪うための手段として当たり前なんだよね。驚きですよ。
菊池 TAKEさんのこれからの目標はシュート力強化ですよね?
TAKE そうそう。この対談の前にも、足の筋トレしてきましたよ(シュートモーションを実演)。
KEIGO これ対談ですよね(笑)?
TAKE スクワットとかもトレーニングメニューに入っていますから。
菊池 KEIGOさんの目標は何ですか?
KEIGO 基礎力を上げる。それでもっとうまくなりたい。最近は時間がある時は友人のサッカースクールに行って基礎練習をしてますよ。
TAKE 「何サッカーばかりしてるんだ!」って思われそうだね(笑)。
KEIGO でも面白いんだよね。目標があるから楽しく体を動かせるし。サッカーは趣味だけど、趣味に本気になるといろんなことに波及してくるんだよ。昨年、体を鍛え始めたこともそうだけど、何かを一生懸命やると他のことにも一生懸命になれる。だから時間がある時はできるだけ積極的にスクールに行ってます。コーチに怒鳴られながら(笑)。
菊池 そうなんですね(笑)。
KEIGO この前も高校生に吹っ飛ばされました(笑)。本気でやると益々楽しくなるから今は超楽しいですよ。
菊池 そういうサッカーの活動は音楽への相乗効果もありますか?
KEIGO 絶対あると思う。人とのつながりもそうだと思います。それにこうやって康平くんと対談させてもらえていることもそうだしね。サッカーに限らないけど、本気でやってる人の考え方って面白くて、そういうのが仕事に生きていると思う。
菊池 そういう経験はもちろんだと思うんですけど、体力面ではどうですか? ライブで走ったりジャンプしたりする時に息が切れなくなったとか。
KEIGO それはあるね。だから絶対に鍛えていた方がいいと思うよね。放っておいたら年々落ちていくだけだから。
菊池 TAKEさんもフットボールの相乗効果がありますか?
TAKE リズム感は生きるよ。サッカーも音楽もリズム感だと思います。
菊池 なるほど。TAKEさんの、相手に奪われそうで奪われない独特なドリブルは?
TAKE あれは変拍子。四分の三拍子ですね(笑)。
KEIGO みんなそのドリブルのことは言うよね。
菊池 下を向いてドリブルしているのに、周りが見えてないようで見えてるってところが不思議です。
TAKE 康平くんもよくノールックしてるよね(笑)。
菊池 「ノールックファミリー」としてはTAKEさんがノールックでパスを出す時はすぐに分かりますよ。
TAKE たまに味方がノールックの時があるけどね(笑)。
菊池 味方も惑わしちゃうノールックパス(笑)。ではそろそろこの対談も締めに向かいますけど、今年のフットボールの目標を教えてください。
KEIGO 1年に1回ある音蹴杯に向かって本気で練習するってのはチームの目標があっていいよね。その上でチームの垣根を越えてみんなで蹴れているのが嬉しい。でも年々レベルが上がってみんなマジじゃないですか。だから負けじとコンスタントに練習していきたいですね。
TAKE 今はいい頻度で蹴れていますからね。でも俺は来年出れない。
菊池 えっ、どうしてですか?
TAKE 今年、実はミスチルの桜井(和寿)さんにファウルしちゃったから……(笑)。
KEIGO それはどこに行っても突っ込まれるよね。
菊池 大会のニューヒーロー賞だったのに。あれはどの試合でしたっけ?
KEIGO 準決勝でしたね。
菊池 決勝進出を懸けた試合ですね。試合後に怒られました?
TAKE 握手してお互いの健闘を称え合って終われましたよ。でもすごく嬉しかったのは、大会を主催するディスクガレージの方から、チーム・アミューズは純粋にアーティストばかりの7人であそこまで勝ち進んだことを褒められたことです。
菊池 各チーム助っ人も多いですからね。強豪チームに勝利して勝ち進んだ今年のチーム・アミューズは強かったですよ。
TAKE フットサルの神様が僕らに微笑んでくれたのかなと思いましたよ。本当に楽しかったです!
菊池 いやぁ、今日は音楽の話がほぼ出ない(笑)、面白い話をありがとうございました。ちなみに最後に聞いてみたいのですが、“狂犬”なんて言われてしまっている僕の印象はいかがですか(笑)?
TAKE なんかひょうひょうとしていて、何を考えているか分からない(笑)。それと、いつも髪型が変わらないし、いつ切ってるのかも分からない(笑)。でもサッカーが上手でやっぱり真摯ですよね。人に対してもサッカーに対しても。最初は、ボリビアでプレーしていた話が先行して、外国の人なのかなって思っていましたよ。背も高いし顔もね。言われてみれば日本人でもこういう顔の人はいますよね(笑)。
KEIGO いい意味で、出会った時と今の印象は変わらないかな。付き合っていくうちに「あれ、こんな感じなの?」ってことがないし。とにかくサッカーに対しての情熱が半端ではないから、ぶっ飛んでるなって思いますけど。だから常に気になりますよ。今度は何をやり出すのかなって(笑)。
TAKE プレーはノールックばっかりですね。
菊池 ははは。海外ではDFラインでノールックパスを出したら仲間も反応できずに失点して、次の日の練習から呼ばれなくなったこともありました(苦笑)。
TAKE ノールックで足痛めたんだよね?
菊池 股関節が痛くて医者に行ったら、「ノールックで足だけで蹴っているのが原因かも」と言われました。「もっと体全体を使って蹴れ」と(笑)。
TAKE そういう意味では自分に対してはキバを向いてますね。まさに狂犬(笑)。
菊池 そういうことでしたか(笑)。素敵なオチをありがとうございます。僕らはなんだかんだで出会って5年くらい経ちましたね。これからもよろしくお願いします。今回はありがとうございました!
この長編対談、行き着いた先は「ノールックパスは股関節に悪い」というオチ。放っておいたらまだまだ続くんじゃないかと思われるので今回はこの辺で。彼らの絶妙なテンポの掛け合いが少しでも伝わっただろうか。「趣味に本気になると他のことも一生懸命になる」というKEIGOの言葉が印象に残る。この人たちはいつでも目の前のことに、そして大好きなフットボールに対して本気なのだ。
KEIGO(FLOW)
1977年7月1日生まれ、東京都出身。FLOWのボーカルを担当。
TAKE(FLOW)
1978年8月31日生まれ、埼玉県出身。FLOWのギターを担当。
FLOW
ツインボーカル、ギター、ベース、ドラムの5人組ミクスチャーロックバンド。兄弟であるKOHSHI(兄、Vo)、TAKE(弟、G)が1993年から音楽活動を始め、1998年にFLOWを結成。99年にKEIGO(Vo)、GOT’S(B)、2000年にIWASAKI(Dr)が加わり現在の形に。03年にシングル「ブラスター」でメジャーデビューし、以降数多くのヒット曲を発表。圧倒的なライブパフォーマンスで人気を博し、国内のみならず世界各地のフェスからもオファーを受けている。現在、世界8カ国19公演におよぶ初のワールドツアー「FLOW WORLD TOUR 2015 極」を敢行中。詳しくはオフィシャルHPをチェック!
http://www.flow.mu
菊池康平(きくち・こうへい)
1982年7月27日生まれ、兵庫県出身。プロサッカー選手を目指して学生時代と会社員時代の夏期休暇などを利用し12カ国に挑戦。会社を1年休んで挑んだ13カ国目のボリビアでプロ契約を果たす。飛び込みで現地のチームと交渉し、テストを受ける道場破りスタイルを得意とする。2014年6月に再度プロ選手になるため、9年間勤めた会社を辞めて海外へ渡るも、ラオスで犬に襲われ緊急帰国。その後もインドで何かに噛まれて入院し、またも志半ばで帰国。日本ではアーティストの友人たちと結成した「危険なカオリ」というフットサルチームの幹事を務める。