Fリーグ  イルミネーション  クリスマス  コラム  サンタクロース  加藤未央  右パンコラム  町田市立総合体育館 
2015年12月04日

副編集長・加藤未央のコラム
『パンツを右足から穿くように』
「クリスマスデート提案書」

副編集長・加藤未央が自ら筆を取る本コラム、その名も『パンツを右足から穿くように』。Fリーグ報道官に就任した加藤未央が、クリスマスシーズンにカップルにお勧めしたいデートプランを用意した。「え、まさか試合観戦!?」と侮ることなかれ。デートとは、「どこで何をするか」ではなく、「誰と行くか」が(加藤未央的な)最重要ポイント。その上さらに、試合観戦は「どこで何を」も満たすコンテンツなのだ。

text by Mio KATO

文=加藤未央

 仮に、「小さいころにサンタクロースを信じていたか」と聞かれたら、その答えは「NO」だ。信じるも何も、うちの親は「サンタ」とか「お化け」といったそういう夢のある存在には一切無関心で、話題にさえ上ったことがないと思う。

 ただ毎年、クリスマスシーズンになるとリビングに背丈よりももっと大きなクリスマスツリーが現れ、クリスマスの朝になるとそのツリーの下に可愛い包装紙に包まれたプレゼントが置いてあった。

 そもそもクリスマスといえば、“サンタ”というより“イエス様のお誕生日”と幼稚園のころから教わってきているので、街中のきらびやかなイルミネーションとは反比例して、気分は粛々となる。私が通っていた女子校では、クリスマスになると生徒一人ひとりがロウソクの立てられた木製の燭台を持ち、チャペルで礼拝をするのが恒例の行事になっていた。全校生徒での「ハレルヤコーラス」の合唱は圧巻だったし、校舎の明かりを消してロウソクの灯火だけがチラチラと揺れるキャンドルライトサービスの光景もすばらしく、また厳かだった。私にとってのクリスマスはそのイメージが染み付いている。とはいえ、街中のキラキラとしたイルミネーションは好きだけれども。

 ところで先日、友人から「彼女にクリスマスプレゼントでブランド物のお財布をねだられているんだけど、どこのがいいのか」という相談を受けた。選ぶ側が良いセンスの持ち主ならともかく、お財布なんて個人の好みがモロに出るようなものを人任せにできる彼女はなかなか勇気がある女性だし、そもそもクリスマスプレゼントって恋人間で必要なものなんだろうかと疑問に思ってしまった。
 私だったら、物をもらうよりも一緒に過ごす時間のほうが比べ物にならないくらいに嬉しい。

 たぶんきっと、お財布をおねだりするような彼女にはマッチしないかもしれないけれど、私のような一緒にいるだけで満足タイプの彼女をお持ちの男性に、クリスマスデートの提案を一つしたいと思う。

 来たる12月19日、20日にFリーグの最終節が行われる。最終節は全チームが集まるセントラル開催となっていて、会場は町田市立総合体育館。各日3試合行われるのでほぼ1日掛かりのデートコースとなるが、その分、長く一緒にいられるのが最大のメリットだ。
 座り過ぎて途中でお尻が痛くなったら、気分転換も兼ねて一度会場を後にし、手つなぎお散歩をしてからまた戻ってきての観戦も可能。それに室内競技なので、彼女が寒がって不機嫌になる心配だっていらない。リーグ戦最終節ということもあって、各チームとも最高のパフォーマンスを見せてくれること間違いなしなので、途中で彼女が飽きるなんてこともきっとないだろう。
 むしろ真剣に試合に取り組む選手たちの姿を目の当たりにして胸を打たれて涙するかもしれないので、ハンカチとティッシュをポケットに忍ばせておくことをオススメする(冗談抜きで、選手たちの戦う姿は感動する)。試合が終わる時間がちょうど夕飯の時間帯だということもニクい演出だ。

 もはやメリットしかないこのデートプラン、いかがでしょうか。





加藤未央(かとう・みお)

1984年1月19日生まれ、神奈川県出身。 2001年に「ミスマガジン」でグランプリを獲得し、05年には芸能人女子フットサルチームにも所属。07年から09年まで「スーパーサッカー」(TBS)、09年から15年まで「スカパー!」 のサッカー情報番組「UEFA Champions League Highlight」のアシスタントを務め、Jリーグや海外サッカーへの知識を深めた。現在は、ラジオ番組「宮澤ミシェル・サッカー倶楽部」などにも出演し、フットサル専門誌「フットサルナビ」でも連載中。15年4月からオフィシャルブログ「みお線」もスタートした。http://ameblo.jp/mio-ka10/

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